信用出来ない大人達

こんにちはツヨシです






地獄のような毎日だった二年も終わり

ツヨシらは三年になり、平和な日々が訪れました。

学校には毎日行き、授業には全く出席しませんが

とにかく学校で仲間に会うのが楽しくて

休む事なく、通学しました。






そんな毎日を送っていた時、事件は起こった。



朝から蝉が五月蝿く鳴いていた、暑い夏の日。







ツヨシ達がいつも可愛がっていた1こ下の後輩
Yが、他校の生徒にやられ

病院送りにされたとゆう事だった。



集団でリンチをうけ、意識不明の重体



ツヨシ達は、誰がやったのか

少年ながらにネットワークを駆使し

犯人探しをしていた。


当時は今のように携帯電話等もなく、なかなか突き止められないでいた。



とそこに、Yが意識もどって少し喋れるようになった

と、たまたま街で出会ったYのお母さんから聞く事が出来た。



ツヨシ達は5人ほどで、Yの病室に向かった。






全身包帯だらけで、身体中に点滴や管をつながれたYの姿はとても痛々しかった。



けどツヨシ達がお見舞いに行った事で


嬉しそうにしていた。





ツヨシ達はYに、ゆっくりと、事件の真相を
聞いていった。



Yは喋りにくそうにしていたが、言える部分だけで良いよと言うと、少しずつ話し始めた。



その日、Yは彼女と夏祭りに出かけていた。

Yの彼女は、ツヨシ達の間でもとても可愛いと評判の女の子だった。

f:id:maemuki_tsuyoshi:20190219122113j:plain


当時爆発的に流行っていた聖子ちゃんカットで

長いスカートを引きずって歩いてた女の子。


仮にR子とする。




R子が祭りの途中、トイレしたいと言ったので

Yは、じゃ俺はタバコとジュースを買いに行くゎと言い

後であそこの神社の境内の裏でなー



とYはタバコを買いに行った。



Yは何事にも相手に、気遣い、空気が読める優男だった。

当然、女の子からの支持率も高く

R子にはたくさんライバルがいた。

YがよくR子の事を惚気けてきてたので、オシドリカップルやなぁといつも思っていた記憶がある。











そのお互いが離れたほんの少しの間に、事件は起きた。







R子はかなり可愛い部類に入るので、他校でも人気があった。



たまたま他校からその夏祭りに来ていた2人組の3年の男が、R子を見つけ、ナンパしてきた


R子はツヨシらも羨むほどに、Yにゾッコンだったので

その男たちを無視していた。


しかし奴らはお構いなしに、肩に手を回したり

髪を触って来たりしたらしい。


あまりにしつこく、身体を触られたり、恐怖心もありR子は泣いていたとゆう。



タバコを買い終えたYが、待ち合わせ場所の境内の裏に行ったが、R子の姿はなかった。


携帯もないので、連絡もつかずウロウロ心配しながら探していた時に


少し離れた物陰で、彼女のR子が涙を流し、二人組の男らに絡まれているところを見つけた。



(この場では描ききれない、当時のYにとっては筆舌にしがたい行為もされていたらしい。)




その現場を見るや
Yは頭が真っ白になり、あまり記憶にはないらしいが

愛する彼女を凌辱された憎しみから

とにかく殺意の塊と化し


気が付いた時には、二人組の男が血を流して、目の前で倒れ

彼女が横でうずくまってわんわん鳴いていたらしい。






翌日、Yが学校に行こうと家を出て

通学路の途中、その二人を含む、他校の生徒20人くらいが待ち伏せしていた。



Yは喧嘩はめっぽう強い。性格もよく、正義感の強い人間だった。


20人くらいに待ち伏せされたところで、怯むような奴ではない。



上等じゃゴラァ!と、買って出た。



しかし、さすがに1対20。ルールなしの喧嘩

結果はわかりきった事だった。




ツヨシ達は、弱い者イジメはしなかった

自分らが味わった地獄は、自分達の代で食い止めた



だから、先輩後輩の礼儀は徹底されていた。

いや、後輩達も、ツヨシ達も好きなように生きてただけかもしれない。


ただ、弱い者イジメの風習は無くなっていた。


なのでかどうか分からないが、目上に逆らってくる後輩は1人もいなかった。







だけど、

仲間がやられて、可愛い後輩とその彼女がやられて


おとなしく黙ってられるほど、冷静な奴なんて


1人もいない。








そんなYの話しを、病室でジッと聞いていた



f:id:maemuki_tsuyoshi:20190219131236j:plain





そして、その日の夜、仲間全員に声をかけ集まって

作戦を練った。


30人くらいでその学校に乗り込み、出来るだけ派手に暴れて

自分らがした事を本当に後悔するくらい


震えるほどの恐怖を与えてやろう。


そういった内容が決まり、これを書いた。


f:id:maemuki_tsuyoshi:20190219153301j:plain



これはチョット今考えたら、笑っちゃうけど

当時は本気だった。

「○月○日、○○時、おまえら全員ぶっ○す」

みたいな物騒な内容のそれを、その学校の生徒に渡した。

Yをシメた加害者達に渡してくれと、名指しで書き込んでいた。






当日、こちらに集まったのは30人強

向こうは40人くらいいた。



角材、鉄パイプ、警棒、メリケン、バット、チェーン、、

ありったけの道具を揃えて集まった。



ここで言っておくと、現代の喧嘩のやり方も知らないタコ助達と違い、当時のツヨシ達は

相手の命を奪うような致命傷は決して与えない。

なので、道具はほぼハッタリ。あくまで見せかけ。


なので、ナイフなどは絶対に持ち歩かない。

もしナイフ持ってる奴がいたら、キチガイと呼んでいた。



そんなで、実際のバトルシーンは、ほぼ素手でやっていた。




他校の生徒が集団で学校に乗り込み、それだけの人数の乱闘だから


デコ助もすぐに駆けつけた。


パトライトとサイレンが鳴り響く。



f:id:maemuki_tsuyoshi:20190219155028j:plain



その乱闘で仲間達ほとんどが補導された。






それからとゆうもの、似たような他校との喧嘩

果し合いばかり続いていた。



その頃、地方新聞に10日間連日
「校内暴力は今」とゆうタイトルで、

ツヨシの母校は紙面の片隅に掲載されている。





メディアにも取り上げられ
ニュースのローカル版にも出てしまっていた。



でも、ツヨシ達は何も変わっちゃいなかった。



周りは騒ぎ立ててるけど

ツヨシ達の中では、何もかわっちゃいなかった。



やがて、PTAが安全のためにとゆう名目で

父兄達が当番制で毎日、授業中の校内を

20人くらいでパトロールするようになる。




はっきりいって、ツヨシらが二年の頃の地獄の日々よりも安全性、治安は格段に良くなっていたし

実際、クラスの陰キャと呼ばれる層とも

ツヨシ達は仲良く出来ていて、
大人達は何もわかっちゃいない。

と、いつも思っていた。




ある日トイレでタバコを吸っていたのが、そのPTAに見つかり、「いました!あそこにいます!あそこで喫煙しています!!」と
大騒ぎになった。

まるで犯人を捕まえた!みたいな感じで。


申し訳ないけど、ツヨシ達は爆笑していた。



確かにタバコは法律違反だし、
シ○ナーだってそう


そう言われたら身も蓋もないけど


少なくともツヨシ達は、絆を大切にし
仲間達を守るとゆう義理を大事にしていたので


昔よりマトモになってる学校を大人が集団で
しかも授業中にずっと

巡回しているのが滑稽で仕方なかった


そんな光景がずっと続いて、ツヨシらも
それ以外の生徒らも

フラストレーションが溜まっていたある日


給食で配られてる、中身が入ってる牛乳パックを
屋上から投げつけた

PTAめがけて


外れたが、それが大問題となり



その日を最後に、PTAの巡回は終わった



屋上から物を投げたのは誰だ!と聞かれたので
ツヨシが「は~い」と間の抜けた返事をしたら

クラスで何人かが、クスクス笑ってくれて受けた

嬉しかった。笑




めちゃくちゃ教師に問い詰められ



家に帰ったら、親父にシバかれ










「なんだよ?バッカじゃね?」



これがツヨシ達の率直な意見だった。



何故なら、殺されてしまうかもしれないような
日常を過ごしていた二年当時のツヨシ達には
目もくれず、向き合う事もせず

命懸けでたたかった仲間達は、施設に入れられ


牛乳パック一つで大問題になる



これは昨今、ニュースなどで良く言われる


「イジメの事実は認識しておりませんでした」



はっきり言って反吐が出る。



現代のイジメは、LINEやネットを使ったりと

確かに表面には出にくいと思う。


だけど、それを苦に自分で身を投げ出す子だっている。


ツヨシ達は、今となっては、たまたま良い時代に生まれたと思っている

本当に今となってはだが。




数日が過ぎ、PTAの巡回もなくなり

学校が穏やかになるかと思っていた。













本当に、目を疑った。



















二人組みの制服を来た、警察官が

巡回していた。
















うんざりした。
















なんだろう、別にツヨシ達は、大人達に
何か言いたい事がある訳でもなく

何が間違っているのか


マジでわからなかった。







警察が巡回を始めた事により



ツヨシ達は、教師達に

異常なほどの敵意をむき出すようになった。




負けたくない




巡回する警察に向かって



机や椅子や



色々投げつけた




さすがにこれには誰も名乗りを上げなかった















翌日、一生忘れる事の出来ない

出来事があった。
















いつも読んで頂いてありがとうございます
この頃の出来事は今でも鮮明に覚えており
フラッシュバックでたまに恐怖心が出できたりします

とくにイジメのニュース、最近本当に多くて
なくなれば良いのになぁと
切なくなります

一概には言えませんが、読んで頂いた方にぜひ頭に入れておいて欲しいのですが

お子さんがいたら、命の大切さを、しっかりと教えてあげて下さい

もし、遊びでも、下手したら死の危険があるような事をしていたら、ぶん殴ってでも、張り倒してでも
命の尊さを教えてあげて下さい

できたら、幼いうちに

そうする事によって、人を思いやれる、優しい子が育つような気がしています



ツヨシ